65歳以上の高齢者の要介護(要支援)認定者が500万人を突破

◆ 平成24年7月13日、厚生労働省発表の介護保険事業状況報告(暫定)
(平成24年3月分)によりますと
   平成24年3月末の第1号被保険者数  29,771,235人
    内、前期高齢者(65~75歳未満) 15,051,451人
       後期高齢者(75歳以上)    14,719,784人
         平成24年3月末の要介護(要支援)認定者  5,147,075人
                       (第1号被保険者の17.8%)
    内、前期高齢者    652、907人(前期高齢者の4.3%)
       後期高齢者  4,494,168人(後期高齢者の30.5%)
       後期高齢者の内、要介護1~5  3,322,995人
                       (後期高齢者の22.6%)
    となり、初めて要介護(要支援)認定者が500万人を超えました。

◆ 平成24年7月26日、厚生労働省発表の平成23年簡易生命表の概要
      平成21年迄、年々延びていた平均寿命が平成22年、平成23年と2年連続して
      減少し、平成23年は平成21年に比較して 男で0.15年減少の79.44歳、女
      で0.54年減少の85.9 歳 となっており特に女性の平均寿命の減少が進んで い
      ます。この平均寿命の減少の理由について、厚生労働省によると地震による影響
      の他、 女性については自殺による影響が大きいと解説しております。
    注)平均寿命とは0歳児の平均余命を言います。

 1 主な年齢の平均余命
平成2 3年簡易生命表によると、男の平均寿命は79 . 4 4年、女の平均寿命は
8 5 . 9 0年と前年と比較して男は0. 1 1年、女は0. 4 0年下回った。主な年齢
の平均余命をみると、男女とも全年齢で前年を下回った。また、平均寿命の男
女差は、6.46年で前年より0.29年減少した。( 表1 、表2 )
平均寿命の前年との差を死因別に分解すると、男女とも悪性新生物、脳血管
疾患などの死亡率の変化が平均寿命を延ばす方向に働いているが、不慮の
事故、肺炎などの死亡率の変化が平均寿命を減少させる方向に働いている。
特に、不慮の事故の再掲である地震による死亡率の変化が大きく影響してい
る。また、女は自殺の死亡率の変化が、平均寿命を減少させる方向に働いて
いる。( 図1 )

 

 

 
■解説
要介護(要支援)認定者の数は前期高齢者が人口比率に対して4.3%であるのに対して、
後期高齢者になると30.5%と大幅に増加します。
前期高齢者約1,500万人の1割、150万人が今後毎年後期高齢者に移行すると考え
ますと、介護保険料の増大を抑制する為に要介護者の増加を如何に抑制するかという事が
大事な事となります。
一方、平均寿命が2年連続で減少しているとはいえ、依然として世界のトップクラスにあ
る事も事実です。今回の平均寿命の減少について厚生労働省は地震と女性の自殺の増加が
その原因と発表していますが、死因別寄与年数の表によると自殺の影響は少なく、地震発
生時に自宅に居た割合の高かった女性の被害が大きかった事が主な要因であったと思いま
す。
出生者の内、丁度半数が生存すると期待される年数を寿命中位数と言いますが、この寿命
中位数は厚生労働省の発表によりますと平成23年時点で男性で82.55歳、女性で
88.98歳となっております。
つまり、男性で82歳、女性で89歳の時点で半数の方が生存しており、しかもその内
30%以上の方が要介護(要支援)認定を受けている可能性が高いと言う事です。
国が施設介護から居宅介護へと明確にシフトして施設の増設を抑制しており、今後介護施
設の大幅な増加を見込めない状況において、余生を過ごす為の住居はどの様にするべきな
のかを今の段階で真剣に考えなければならないと思います。
同時に要介護状態にならない為にどの様な生活をするべきかについても考えて行かなけれ
ばなりません。
「老いの工学研究所」としては今後、高齢者が余生を過ごす為の住まいや、少しでも要介
護状態になりにくい生き方についての指針を提示して行きたいと思います。